ガン・ファイター THE LAST SUNSET
作曲:アーネスト・ゴールド
Composed by ERNEST GOLD
指揮:ジョセフ・ガーシェンソン
Conducted by JOSEPH GERSHENSON
演奏:ハリウッド・スタジオ交響楽団
Performed by the Hollywood Studio Symphony
(米Intrada / Intrada Special
Collection 521)
1961年製作のアメリカ映画。監督は「ヴェラクルス」(1954)「キッスで殺せ!」(1955)「攻撃」(1956)「飛べ!フェニックス」(1965)「特攻大作戦」(1967)「北国の帝王」(1973)「ロンゲスト・ヤード」(1974)「合衆国最後の日」(1977)「カリフォルニア・ドールス」(1981)等のロバート・アルドリッチ(1918〜1983)。出演はロック・ハドソン、カーク・ダグラス、ドロシー・マローン、ジョセフ・コットン、キャロル・リンレー、ネヴィル・ブランド、レジス・トゥーミイ、ラッド・フルトン(ジェームズ・ウエストモアランド)、アダム・ウィリアムズ、ジャック・イーラム、ジョン・シェイ、グレゴリオ・アコスタ、マニュエル・アルヴァラド、ホセ・チャベス、アルトゥーロ・フェルナンデス他。ハワード・リグスビーの原作『Sundown
At Crazy Horse』(1957)を基に「ローマの休日」(1953)「スパルタカス」(1960)「栄光への脱出」(1960)「ジョニーは戦場へ行った」(1971)「パピヨン」(1973)等のダルトン・トランボが脚本を執筆。撮影はアーネスト・ラズロ。
南部の退役軍人ジョン・ブレッケンリッジ(コットン)は、メキシコでの牧畜に失敗し、妻ベル(マローン)と娘メリッサ(リンレー)を連れて、1000頭の牛とともにテキサスに向かおうとしていた。そこにお尋ね者のブレンダン・オマリー(ダグラス)が昔の恋人であるベルを訪ねてきて、カウボーイとして牛の移動を手伝うことになった。個人的な怨恨からオマリーを追う保安官ダナ・ストリブリング(ハドソン)も後をつけてやってくるが、オマリーの逮捕をテキサスに着くまで保留にし、彼も牛追いとして雇われる。一行は出発したが、ある町でブレッケンリッジは旧南軍兵士ともめ事を起こし射殺されてしまう。メリッサは男らしいオマリーに惹かれ、ベルはストリブリングと親しくなっていく。ストリブリングとオマリーはテキサスに到着後の決闘を約束するが……。製作費は約350万ドル。
音楽は「渚にて」(1959)「栄光への脱出」(1960)「ニュールンベルグ裁判」(1961)「おかしなおかしなおかしな世界」(1963)「愚か者の船」(1965)「戦争のはらわた」(1977)「さよならミス・ワイコフ」(1979)等のオーストリア出身の作曲家アーネスト・ゴールド(1921〜1999)。このスコアは英Artemisレーベルが2000年にリリースしたアーネスト・ゴールドの映画音楽集CD(Artemis
ART-F 001)に1曲のみが収録されていたが、Intradaレーベルが2025年7月にリリースしたこのCDは、サントラ音源の初リリースで、限定プレス。
「Main Title (From The Last Sunset)」は、ブラスによるヒロイックなオープニングからドラマティックでストイックな主題へと展開するメインタイトルで、ゴールドの代表作である「栄光への脱出」の主題に少し似たタッチ。「Breckenridge
Ranch」は、メキシコ民謡風のジェントルな主題。「Reunion」は、静かにドラマティックなタッチから、後半ディミトリ・ティオムキン作曲/ネッド・ワシントン作詞の主題歌である明るくリリカルなワルツ曲『Pretty
Little Girl in the Yellow Dress』へ展開。この主題曲は「Crazy
Cowboy」「Dangerous Dreams」「Missy Proposes」でも引用される。「O'Malley's
Indecision」は、不吉なサスペンス調から後半ジェントルなタッチへ。「The Drive Starts」は、明るくヒロイックで躍動的な曲。「Breckenridge's
Death」は、ダークでドラマティックなタッチの曲。「Fist Fight」は、ビジーでダイナミックなアクション音楽。「A
Friendly Hand」は、メインの主題を織り込んだ静かにドラマティックな曲。「Lesson for The Kid」は、ダイナミックで躍動的な曲。「Stribling
Takes Over」は、メインの主題から後半サスペンス調が盛り上がる。「Quicksand and Journey to
Sundown」は、不吉なタッチからダイナミックなサスペンス音楽へ。「At the Border」は、メインの主題を織り込んだ静かにドラマティックなタッチから明るいメキシコ民謡風のワルツへ。「More
Indecision」は、抑制されたサスペンス音楽。「O'Malley Bows Out」「Death Duel」は、メインの主題のバリエーション。「End
Title (From The Last Sunset)」は、ダイナミックなサスペンス音楽から、大らかでジェントルな主題曲『Pretty
Little Girl in the Yellow Dress』に展開して締めくくる。最後にエクストラとしてギターやハーモニカをフィーチャーしたソース曲「La
Mesticita」「Concheros / Fiesta / La Torto Lito」「Mexican Hat Dance」を収録。
(2025年11月)
Ernest Gold
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