ジェラルド・シャーマン
  Gerard Schurmann

Date of Birth: 1924/1/19
Place of Birth: Kertosono, Kediri, Dutch East Indies (now Kertosono, East Java, Indonesia)
Mini Biography:
Gerard Schurmann was born of Dutch parents in the former Dutch East Indies. He left his home at an early age and grew up in England. During World War 2, he served in the Royal Air Force. At the age of 21, he began to combine his concert career as a pianist with the position of acting Cultural Attaché at the Netherlands Embassy in London. This continued for several years until Eduard van Beinum, the conductor of the Concertgebouw Orchestra in Amsterdam, helped him attain the position of resident orchestral conductor at the Dutch Radio in Hilversum. At the end of his contract there, he returned to England determined to devote his life mainly to composition, henceforth limiting his conducting activities to guest appearances. In 1980, he was invited by the U.S. State Department to tour orchestras and universities in the United States, a five months visit also partly sponsored by the British Council. In 1981, Schurmann moved to the USA, where he settled in the Hollywood Hills, California. He continues to receive commissions for concert works and was at one time associated with the Pittsburgh Symphony Orchestra through the conductor Lorin Maazel who introduced his music, first with the Cleveland Orchestra and subsequently in Pittsburgh and elsewhere. His music is published by Novello & Co. Ltd., and his compositions have been recorded on CBS, Nonesuch, EMI, Chandos, Virgin Classics, Albany, Pye, Silva Classics, GDI, United Artists, Cloud Nine, and Toccata Classics.

Official website of Gerard Schurmann: http://www.gerard-schurmann.com/

 


魔獣大陸  THE LOST CONTINENT

作曲:ジェラルド・シャーマン
Composed by GERARD SCHURMANN

指揮:フィリップ・マーテル
Conducted by PHILIP MARTELL

(英GDI / GDICD015)

イギリスのハマー・フィルムが1967年に製作したファンタジー/冒険映画(日本公開は1968年。TV放映時のタイトルは「大怪獣タコヘドラの襲来」だった……)。製作・監督はマイケル・カレラス。出演はエリック・ポーター、ヒルデガード・クネフ、トニー・ベックリー、スザンナ・リー、ニール・マッカラム、ナイジェル・ストック,ベニート・カルザース、ジミー・ハンリー、ジェームズ・コシンズ,ダナ・ギレスピー、マイケル・リッパー他。デニス・ホイートリーの原作「Uncharted Seas」を基にマイケル・ナッシュが脚本を執筆。撮影はポール・ビーソン。海の七不思議の一つである“魔の海サルガッソー”を舞台に、カラカスへと向かう貨物船コリータ号のランセン船長(ポーター)とその乗員が遭遇する様々な海のモンスターや、中世の難破船乗員の子孫による独自の社会等を描くアドベンチャー。ホラーを専門とするハマー・フィルムとしては多額の製作費をかけた作品で、メインプロデューサーのマイケル・カレラス自身が監督しており、キャストもいつもと違うタイプの役者を集めている。主人公のランセン船長役のエリック・ポーターは、グラナダTV製作の「シャーロック・ホームズの冒険」でホームズ(ジェレミー・ブレット)の宿敵モリアーティ教授を演じたイギリスの舞台俳優。

音楽を担当したジェラルド・シャーマンはクラシック音楽の作曲家としても知られるベテランで、映画音楽の仕事はそれほど多くはないが、この作品を含めSFやホラー系の映画を幾つか手がけている。この「魔獣大陸」は全編がオーケストラによるハイテンションで激しいアクションスコアの連続で、今聴いても全く色褪せることのないエモーショナルなインパクトがある。冒頭の「Overture」はダイナミックでサスペンスフルなフルオーケストラによるイントロから静かでファンタスティックなタッチへの主題へと展開する。「Main Title: The Lost Continent / The Corita」ロイ・フィリップスの作曲による主題歌(演奏は“The Peddlers”)で、なかなか洒落た曲だがさすがに時代を感じさせる。「Eva Struggles with Ricaldi / Eva」でもハモンドオルガンによるヒロインのエヴァ(クネフ)のテーマがやはり60年代風。ここから「Mutiny」「Explosives」「Abandon Ship!」「Shark! / Webster's Demise」「The Cephalopod / Ricaldi's Doom」「Sarah's Rescue / Repel Boarders!」「Battle with the Spaniards」と激しいアクション音楽がたたみかけるように展開するが、「Pat's Death / Dance of the Duelling Monsters」ではブラスとパーカッションの使い方がバーナード・ハーマン風だったりして面白い。最後の「Finale and End Titles」ではエヴァのテーマがドラマティックに盛り上がり、全体を締めくくる。ボーナストラックにいくつかの主題のハモンドオルガンによるバージョンが収録されているが、ここでオルガンを演奏しているのは後にリドリー・スコット監督の「デュエリスト/決闘者」等のスコアを作曲するハワード・ブレイクである。

このCDの最後のトラックには作曲家のジェラルド・シャーマンの肉声によるコメントが収録されている。それによると、彼がこのスコアを監督のマイケル・カレラスから依頼された時、彼は別の仕事が既に入っていたので一旦断ったらしいが、カレラスが「6ヶ月間待ってもよい」と申し出たため、これを引き受けることにしたらしい。実は別の作曲家(ベンジャミン・フランケル)が既にこの映画のスコアを作曲し、録音も済ませていたが、このスコアがリジェクトされていたのである(そのことをシャーマンはずっと後になって知った)。またシャーマンは、この映画のサウンドエディターが全く音楽に対して理解のない人物だったために、作曲家にとっては最悪のミキシングをされた、との苦い経験を語っており、従って彼のスコアの全貌が収録された今回のサントラCDのリリースは彼にとっても非常に喜ばしいことだと述べている。

また、ジェラルド・シャーマンは映画音楽のオーケストレーターとして知られており、モーリス・ジャール作曲の「アラビアのロレンス」マリオ・ナシンベーネ作曲の「バイキング」アラン・ロースソーン作曲の「Pandora and the Flying Dutchman」「The Cruel Sea」「Lease of Life」「Where No Vultures Fly」アーネスト・ゴールド作曲の「栄光への脱出」「戦争のはらわた」「Safari 2000」等を手がけている。

尚、1993年にイギリスのCloud Nineレーベルよりシャーマンの映画音楽を集めた以下のコンピレーション(全てサントラ音源)がリリースされている。

「THE FILM MUSIC OF GERARD SCHURMANN」
  Composed and Conducted by GERARD SCHURMANN
  (英Cloud Nine / CNS 5005)
   Horrors of the Black Museum  黒死館の恐怖
   Cone of Silence
   The Bedford Incident  駆逐艦ベッドフォード作戦
   Smugglers' Rhapsody(Dr. Syn, Alias the Scarecrow) まぼろし密輸団
   Konga  (未公開)巨大猿怪獣
   Lost Continent  魔獣大陸
   The Ceremony  脱走計画
   The Long Arm
   Attack on the Iron Coast  鉄海岸総攻撃
   Claretta  クラレッタ・ペタッチの伝説

(2001年9月)

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ジェラルド・シャーマン映画音楽集 THE FILM MUSIC OF GERARD SCHURMANN

作曲:ジェラルド・シャーマン
Composed by GERARD SCHURMANN

指揮:ラモン・ガンバ
Conducted by RAMON GUMBA

演奏:BBCフィルハーモニー管弦楽団
Performed by BBC Philharmonic

(英Chandos / CHAN 10979)

★TOWER.JPで購入 

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<収録曲>

1. まぼろし密輸団 Dr Syn, alias The Scarecrow
2. (未公開)巨大猿怪獣 Konga
3. クラレッタ・ペタッチの伝説 Claretta
4. 脱走計画 The Ceremony
5. (未公開)The Long Arm
6. 黒死館の恐怖 Horrors of the Black Museum
7. (未公開)The Gambler
8. 鉄海岸総攻撃 Attack on the Iron Coast


オランダ領東インド諸島(現インドネシア)出身の作曲家ジェラルド・シャーマン(1924〜)が手がけた映画音楽を集めた新録音によるコンピレーション(英Chandosレーベルによる「Chandos Movies」シリーズの1つ)。ジェラルド・シャーマンは、第二次大戦中イギリス空軍のパイロットを務めた後、コンサート・ピアニストとロンドンのオランダ大使館での文化担当官を兼務。作曲を師事したアラン・ロースソーンの推薦で「(未公開)The Long Arm」(1956)のスコアを担当した他、イギリスやアメリカのホラー映画、アクション映画等の音楽を手がけている。

1. まぼろし密輸団 Dr Syn, alias The Scarecrow

1963年製作のイギリス映画(日本公開は1965年6月)。監督は「夏の魔術」(1963)「(TV)トム・ソーヤーの冒険」(1973)等のジェームズ・ニールソン(1909〜1980)。出演はパトリック・マクグーハン、ジョージ・コール、トニー・ブリットン、マイケル・ホーダーン、ジェフリー・キーン、ケイ・ウォルシュ、パトリック・ワイマーク、ショーン・スカリー、パーシー・ハーバート、ロバート・ブラウン、エリック・ポールマン他。ラッセル・ソーンダイクとウィリアム・ブキャナンの原作を基にロバート・ウェスタービーが脚本を執筆。撮影はポール・ビーソン。1736年のイギリス。ジョージ三世王(ポールマン)の圧制と重税に苦しむ貧しい村人たちを救うため、牧師のクリストファー・シン(マクグーハン)は、案山子のマスクで正体を隠し、仲間のセクストン・ミップス(コール)、ジョン・バンクス(スカリー)たちと密輸団を組織していた。国王は彼らを弾圧するためピュー将軍(キーン)を派遣するが……。
ジェラルド・シャーマンのスコアは、「Brandy Smugglers on the Beach, and Chase」が、静かにサスペンスフルなイントロからヒロイックな主題、躍動的なタッチの主題へ展開。「Dr Syn, Vicar of Dymchurch」「Ransley's Betrayal」は、ジェントルで静かにドラマティックな曲。「Bates' Escape」は、ビジーでダイナミックなアクション音楽から後半ヒロイックなタッチへ。「Squire Banks and His Family」は、ジェントルでリリカルな曲。「Flight from the King's Men」「Smugglers Ambushed」は、ダイナミックでヒロイックなアクション音楽。「Farewell」は、静かにヒロイックでドラマティックな主題から最後は壮大に盛り上って締めくくる。

2. (未公開)巨大猿怪獣 Konga

1961年製作のイギリス映画(日本では劇場未公開でテレビ放映済)。監督は「裸の鏡」(1959)「殴り込み愚連隊」(1961)等のジョン・レモント(1914〜2004)。出演はマイケル・ゴーフ、マーゴ・ジョンズ、ジェス・コンラッド、クレア・ゴードン、オースティン・トレヴァー、ジャック・ワトソン、ジョージ・パステル、ヴァンダ・ゴッドセル、スタンリー・モーガン、グレース・アーノルド、スティーヴン・バーコフ他。原案・脚本はエイベン・カンデルとハーマン・コーエン。撮影はデスモンド・ディキンソン。アフリカでの飛行機事故で死亡したと考えられていた生物学者のチャールズ・デッカー博士(ゴーフ)がイギリスに帰国したが、彼は行方不明だった期間に動植物を巨大化させる方法を発見していた。彼はアフリカから連れ帰ったチンパンジーの“コンガ”を巨大化させることに成功するが……。
ジェラルド・シャーマンのスコアは、「Little Ape at Play」がジェントルで快活な曲。「A Sad Conclusion」は、ドラマティックなタッチの曲。

3. クラレッタ・ペタッチの伝説 Claretta

1984年製作のイタリア映画(日本公開は1990年2月)。監督は「ガンマン無頼/地獄人別帖」(1971)「殺しのギャンブル」(1973)「(未公開)鉄人長官」(1977)等のパスクァーレ・スクイティエリ(1938〜2017)。出演はクラウディア・カルディナーレ、ジュリアーノ・ジェンマ、カトリーヌ・スパーク、カテリーナ・ボラット、フィリップ・ルメール、ナンシー・ブリリ、ミリアム・ディ・サン・セルヴォーロ、ロレンツォ・ピアニ、アンジェラ・グッドウィン、マリア・メルカデル他。パスクァーレ・スクイティエリの原案を基にパスクァーレ・スクイティエリとアリーゴ・ペタッコが脚本を執筆。撮影はエウヘニオ・ベンティヴォリオ。ムッソリーニの愛人として、彼と共に銃殺された非運の女クラレッタ・ペタッチの半生を、1人の女性ジャーナリストの目を通して描いたドラマ。ジャーナリストのロベルタ(スパーク)は、ムッソリーニについて調べるうち、その愛人クラレッタ(カルディナーレ)についてのドキュメンタリーを作ろうと考え、クラレッタの妹ミリアム(本人)にインタビューする……。
ジェラルド・シャーマンのスコアは、「Claretta's Diary」が静かにジェントルな曲。「Palazzo Venezia」「End Titles」は、ドラマティックな曲。「Waltz」は、優雅なワルツ。

4. 脱走計画 The Ceremony

1963年製作のアメリカ=スペイン合作映画(日本公開は1966年10月)。監督・主演は「アラモ」(1960)「影なき狙撃者」(1962)「(TV)刑事コロンボ/断たれた音」(1972)等に出演したリトアニア出身の俳優ローレンス・ハーヴェイ(1928〜1973)。共演はサラ・マイルズ、ロバート・ウォーカー・Jr、ジョン・アイアランド、ロス・マーティン、リー・パターソン、ジャック・マッゴウラン、マーレイ・メルヴィン、フェルナンド・レイ、フェルナンド・サンチョ他。フレデリック・グランデルの原作『セレモニー』を基にベン・バーズマンが脚本を執筆。撮影はオズワルド・モリス。銀行を襲撃した際に警備員を誤って射殺してしまったショーン・マッケンナ(ハーヴェイ)は死刑を宣告され、モロッコの刑務所に収監されていた。ショーンの情婦キャサリン(マイルズ)とショーンの弟ドミニク(ウォーカー・Jr)は、彼を刑務所から救い出そうとするが……。
ジェラルド・シャーマンのスコアは、「Jailed in Morocco」がサスペンスフルなタッチからドラマティックな主題、ダイナミックなサスペンス音楽へと展開。「Tangiers」は、アンソニー・ロブのリコーダーによるややエキゾチックな主題をフィーチャーした静かなサスペンス音楽。「Father O'Brian」「Sadly Musing」は、静かにヒロイックでドラマティックなタッチ。「Escape」は、アンソニー・ロブのインディアン・フルートをフィーチャーしたドラマティックな曲。「Prison Revolt」は、ダイナミックなサスペンスアクション音楽。

5. (未公開)The Long Arm

1956年製作のイギリス映画。監督は「南極のスコット」(1948)「怒りの海」(1953)「潜水艦ベターソン」(1963)等のチャールズ・フレンド(1909〜1977)。出演はジャック・ホーキンス、ジョン・ストラットン、ドロシー・アリソン、マイケル・ブルック、サム・キッド、グリン・ハウストン、リチャード・リーチ、ニュートン・ブリック、ジェフリー・キーン、イアン・バネン他。ロバート・バーの原案を基にロバート・バーとジャネット・グリーンが脚本を執筆。撮影はゴードン・ダインズ。ロンドン警視庁のトム・ハリデイ警視(ホーキンス)と新任のウォード巡査部長(ストラットン)は、ロンドンの企業の金庫を狙った窃盗事件を捜査していた。金庫の鍵は紛失していなかったが、爆薬等の手段を使わずに金庫は開けられていた。そしてまた別の企業の金庫が襲撃されるが……。
ジェラルド・シャーマン作曲の「Tailing the Suspect from 'The Long Arm'」は、ドラマティックなタッチのサスペンス音楽。

6. 黒死館の恐怖 Horrors of the Black Museum

1959年製作のイギリス映画。監督は「キャラバン」(1946)「四重奏」(1949)「顔のない悪魔」(1958)等のアーサー・クラブトゥリー(1900〜1975)。出演はマイケル・ゴーフ、ジューン・カニンガム、グレアム・カーナウ、シャーリー・アン・フィールド、ジェフリー・キーン、ジェラルド・アンダーソン、ジョン・ウォーウィック、ベアトリス・ヴァーレイ、オースティン・トレヴァー、マーロウ・パンテラ他。原案・脚本はハーマン・コーエンとエイベン・カンデル。撮影はデスモンド・ディキンソン。ロンドンで惨酷な美女殺害事件が多発するが、事件発生のたびに犯罪学者エドモンド・バンクロフト(ゴーフ)は幾つかの手がかりを新聞に発表し、捜査に手こずるロンドン警視庁の無能ぶりを嘲笑するのだった。バンクロフトは、自宅の地下室に警視庁の犯罪資料博物館に似せた部屋を作り、黒死館と名づけて犯罪用兇器蒐集に熱中していた……。
ジェラルド・シャーマンのスコアは、「Main Titles and London Traffic」は、ダイナミックでサスペンスフルなメインタイトルから躍動的な主題へ。「Gruesome Murders」は、ダイナミックでパワフルなサスペンス音楽。

7. (未公開)The Gambler

1997年製作のオランダ=ハンガリー=イギリス合作映画。監督は「アナザウェイ」(1982)等のハンガリー出身のカーロイ・マック(1925〜2017)。出演はマイケル・ガンボン、ジョディ・メイ、ポリー・ウォーカー、ドミニク・ウエスト、ルイーズ・レイナー、ウィリアム・ハウストン、ヨハン・レイセン、ジョン・ウッド、アンジェリン・ボール、マージョン・ブランズマ他。脚本はチャールズ・コーエン、キャサリン・オグデンとニック・ディアー。撮影はジュールス・ヴァン・デン・スティーンホーヴェン。ロシアの小説家フョードル・ミハイロヴィチ・ドストエフスキー(1821〜1881)が小説『賭博者』を書いた経緯を描いた実話に基づくドラマ。賭博好きで借金返済のため出版社との無謀な契約をして締め切りに追われる日々を送っていたドストエフスキー(ガンボン)は、残り27日間で小説を書き上げるとの出版社との確約を果たすため、口述筆記の速記者アンナ・スニートキナ(メイ)を雇うが……。
ジェラルド・シャーマンのスコアは、「Anna and Dostoyevsky」がドラマティックなタッチの曲。「Roulettenbourg」は、静かにジェントルな曲。「Gambling」は、スリリングかつドラマティック。「Carriage Ride and Sunrise」は、躍動的な曲。「A New Beginning」は、ドラマティックな主題からワルツ調の主題へ。

8. 鉄海岸総攻撃 Attack on the Iron Coast

1968年製作のアメリカ=イギリス合作映画。監督は「新・荒野の七人/馬上の決闘」(1969)「悪魔のワルツ」(1971)「(TV)大脱走2/脱出編・復讐編」(1989)等のポール・ウェンドコス(1925〜2009)。出演はロイド・ブリッジス、アンドリュー・キアー、スー・ロイド、マーク・イーデン、モーリス・デンハム、グリン・オーウェン、ハワード・ペイズ、ウォルター・ゴテル、ジョン・ウェルシュ、ジョージ・ミケル他。ジョン・C・チャンピオンの原案を基にハーマン・ホフマンが脚本を執筆。撮影はポール・ビーソン。第二次大戦中、カナダ軍のジェイミー・ウィルソン少佐(ブリッジス)は、フランスの海岸にあるドイツ艦隊の戦略拠点を攻撃することで、ナチス参謀本部が絶対の自信を持つ「鉄海岸」に重大な打撃を与えることができると提案するが、イギリス海軍のフランクリン大佐(キアー)は、この計画を自殺行為であると反対した。この作戦を実行すべきと判断したウィリアム・キャンスレー提督(ウェルシュ)は、ウィルソン少佐に攻撃訓練の開始を命じる……。
ジェラルド・シャーマン作曲の「Main Title from 'Attack on the Iron Coast'」は、ミリタリスティックでダイナミックなイントロからヒロイックでスリリングなタッチの主題へと展開するメインタイトル。

ジェラルド・シャーマンが手がけた作品には
「(未公開)But Not in Vain」(1948)
「(未公開)Niet tevergeefs」(1948)
「(未公開)The Long Arm」(1956)
「(未公開)The Man in the Sky」(1957)
「(未公開)The Camp on Blood Island」(1958)
「(未公開)The Two-Headed Spy」(1958)
「(未公開)The Headless Ghost」(1959)
「黒死館の恐怖(Horrors of the Black Museum)」(1959)
「(未公開)Cone of Silence」(1961)
「(未公開)巨大猿怪獣(Konga)」(1961)
「脱走計画(The Ceremony)」(1963)
「まぼろし密輸団(Dr. Syn, Alias the Scarecrow)」(1962)
「(未公開/TV)Disneyland - The Scarecrow of Romney Marsh: Part 1〜3」(1963)
「駆逐艦ベッドフォード作戦(The Bedford Incident)」(1965)
「鉄海岸総攻撃(Attack on the Iron Coast)」(1968)
「魔獣大陸(The Lost Continent)」(1968)
「クラレッタ・ペタッチの伝説(Claretta)」(1984)
「(未公開)The Gambler」(1997)

等がある。

(2019年8月)


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